音楽とITでのんびり生きる田舎のおじさんのブログ

TUNECOREによる新しい音源流通【DOD代行サービス】を、僕が使わない3つの理由

 

 

 

影山(@heartleafkk)です。

tunecore japanから、オンデマンドでCDを作れるサービス、DODの代行サービスが開始されるということで、話題になっています。

 

星川さん(@Soh_RundabanSP)が分かりやすく記事にされています。

http://www.shellbys.com/entry/dod-tunecore

 

 

なんと初期投資がゼロで、受注制作になるとのこと。それをamazonで販売できる。

すごいね。

 

 

今までのCD制作に新しい風を吹き込むような革命的なサービスだと思うし、かなり僕も衝撃を受けたんですが、僕が個人で運営するレーベルや活動の事を引き合いに出して考えると、現時点ではこのDOD代行サービスを使うことはないという考えに至りました。

 

 

 

 

サービス内容としては本当にすごいんだけど、僕が考えたこのサービスを使わない理由を3つ挙げてみます。本気で音楽やってる人には是非一緒に考えて欲しい。

 

決してこの代行サービスのヘイトスピーチなんかじゃないんでね、このサービスは本当に革命的ですよ、今までもがいてきた僕みたいなバンドマンにとっては。ただ、その先にあるものは各々がどう感じるかだと思うので。

 

 

 

こだわれない

 

tunecoreのホームページより、入稿の際のテンプレートをの要約を確認したところ、現時点でのサービスではジャケットデザインのデータなどは自分で用意したものを使用できるようですが、パッケージ方法やその内容までを細かく決められないみたいです。

ブックレットはページ数を増やせるみたいですが。

 

一言でCDを作るといっても、一般的なパッケージたけではなく、紙ジャケットなどの特殊パッケージもあります。

その他にも帯をどうするか?包装フィルムはどうするか?その他の内容物はどうするか?など、こだわればキリが無いんです。

 

現在のDOD代行のサービスでは、そこまで細かく作り込めない。

CDというパッケージ方法に、自分らしいこだわりを注ぎ込みたい僕としては、このサービスを使う事は今のところ考えられません。

 

まあ、例えばDOD代行のサービスがもっと充実して、色んなジャケット制作や他のこだわりたいところまで展開されるようになれば考えるかもしれないけど。

 

 

(先日記事にしたクラムボンの会場限定CDのジャケット。随所にこだわりが見受けられる。)

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クラムボンに学ぶ、インディペンデントな音楽活動という選択

 

 

 

物販に音源を置けない

 

僕達のようにライブをして、ライブ会場で手売りで音源を販売したいと考えているバンドマンやアーティストにとって、ライブ時の物販ってすごく大事なんですよ。

前項目で話したんですけど、自分としてすごくこだわりを持って作った音源やグッズを、ライブを観てくれて、欲しいと思った人に直接販売する。とても大事なコミュニケーションなんですね。

 

ライブ会場でライブを観てくれたお客さんに「音源が欲しい」と言われたときに、「受注生産なので、AMAZONで買ってください」っていうのも、なんか寂しいですよ、愛が無い。

 

ライブを観て、CDが欲しいと思った人がその場で直接手にとって、購入していただく。そのスピード感も大事。

そのアナログとも言える流れは、インディペンデントで活動する僕にとって絶対に省略化したくない部分です。

 

 

 

まあ、例えば物販に置くために自分で発注かけてamazonから仕入れする感じとかも出来るかもしれないけど、前項の「こだわれない」ってところからの流れでやっぱりノーサンキューかな。

 

「CDはオワコン」て言われてるけどレーベル作ってリリースまでしてどれだけCDが売れたか数えてみるよ

 

 

必要投資を省略したくない

 

DOD代行は受注生産なので、たしかに制作における初期投資が無い分、在庫リスクや売れ残るリスクも無いです。

僕のようにこだわればこだわるほど初期投資もしないといけないし、それだけ投資しても売れないかもしれないというリスキーな面も否めない。

 

だけど、省いちゃいけない部分も絶対にある。

僕のやってる【heartleaf】の音楽活動は、自分の生きた証としてこの世に残したいと思っているし、CDを始めとする音源はheartleafにとっての「墓標」みたいなものだと考えています。

 

リスクがゼロで受注生産できることよりも、自分のこだわりを持って自分達らしい音源を作りたいし、この世に残したい。それに伴うリスクは相応のものだと思ってるから。

 

 

なんでもゼロならいいってものでも無いんだよね、特に僕のようにインディペンデントで活動するアーティストにとって、必要投資の部分が音源制作だと思ってるんですよ。

こだわるから愛しい音源になるし、愛が込められた音源を聴いてくれた人の人生に寄り添いたいと本当に思うから。

 

前にも書いたけど、僕は音源の販路として、個人でやっているディストリビューターにお願いしたりしてるんだけど、彼らみたいな「音楽を愛する人間」を応援したいし、無くしたくない文化だと思うし。

 

ディストロについて本気出して考えてみた

 

 

音源にかける初期投資をリスクだとポジットしたとしとも、その投資をどうやって回収するのか、や、販路をどうやって拡げるか、っていうことをバンド内でディスカッションすることも、バンドにとってはかけがいのない活動だと思ってる。

そこからもっと面白いことが生まれるかもしれないし、そもそもリスクを負いたくないなら普通のバンド活動なんて出来ないかもね、苦しんだり悩んだりすることさえも、音楽活動を洗練させるためには大事なエレメントだと僕は思うから。

 

 

 

まとめ

 

あくまでこれはインディペンデントレーベルを立ち上げつつ現役でライブを続けてる僕個人の見解だから、使い方次第ではもっと有益なものが生まれるかもしれない。

 

例えば、インターネットでしか活動していないアーティストとか、手売り用だけはこだわって、ネット販売用だけDODにするとか、ね。AmazonでCDを販売してるってことも、ステータスになるからね。ほんと、有益な使い方もあるかもしれない。

 

もしかしたら、DODのサービスにもっと汎用力が出てくれば、全てのCD制作会社が淘汰されてしまう事さえ考えられる。

 

 

音源だけに限らず、色んなことが「選べる」時代だからね、省略しても良いこと、省略したらダメなこと、きっとそれぞれで違うと思うから、各々が取捨選択していくしかない。

 

 

星川さんは「とにかくリスクが少ないのは個人事業レベルで音楽をやっているアーティストには魅力ですよね。」って書いていたけど、僕的にはちょっと違う見解なんですよ。

 

インディペンデントでやってるアーティストこそ、こだわりを無くしてはいけないと思ってる。それは僕自身がインディペンデントレーベルを立ち上げてやってるからこそ感じること。

普通のことやってたら簡単に埋もれていってしまうからね、オリジナルでいるためにはやっぱり人と同じことしていてもダメだし、省いていい手間とそうじゃない手間はしっかりライン引きしておいたほうが絶対にいい。

 

 

もちろん、星川さんディスしたいわけじゃないからね!(笑)

この記事を読む人が、両極の考え方の中で自分のアーティスト活動にとっての最善を考えてもらえたらいいと思ってこの記事を書こうと思いました。

 

 

 

 

今回はこの辺で。

 

 

熱くなっちゃった(笑)

俺、間違ってねえよな、、、?(笑)

 

http://www.shellbys.com/entry/dod-tunecore

 

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