THE 対談。【音楽家】ハヤシユウ(新潟)

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先月、東京で行われる音楽家の集まりに来ませんか?との誘いを受けた。

新潟に住んでるはずのに、なぜ東京なのだろうと一瞬首をかしげたが、もともと彼のライフワークや活動にずっと興味があったので、これは良い機会だと思い二言返事で快諾をした。

彼の名前はハヤシユウという。

もともとはtwitterがきっかけで知り合った御仁の一人ではあるが、田舎での営みを大事にしながら音楽活動する彼にずっと会いたかった。

誘いを受けた音楽家の飲み会でも会えはするわけだったが、せっかくの機会なので対談をお願いしたところ快くOKをくださったので、新宿のど真ん中で話を伺ってきた。

ハヤシユウさんに聞いてみた

(名刺とってもかわいい)

影山:::初めまして。ハヤシユウさんには個人的に勝手にずっとシンパシー感じちゃってたりしたのでお会いできて嬉しいです(笑) 今日はよろしくお願いいたします。

ハヤシユウ:::僕もお会いしたかったので嬉しいです、よろしくお願いいたします。

–まずは簡単な自己紹介をお願いできますか?

一応音楽家として「ハヤシユウ」という名義で活動しています。年齢は24歳で、新潟県長岡市というところの出身です。

–ずっと実家に暮らしながら活動しているということですか?

うーん半分正解って感じです(笑)。今は長岡にあるコモンリビングというワーキングシェアハウス的な場所にも拠点を置いていて、月の半分は実家、半分はコモンリビングで生活しているというような感じですね。

–そうなんですね。 SNSやブログを見てると結構色んな所に拠点を移しながら活動をしているイメージがあるんですが、、、

そうですね。 もともと飽きっぽい性格だったりもするのでどこかに定住することは今はあんまり考えてないんですよ。 生活スタイルをその都度自分の好きなように変えていくのが趣味なんです(笑)

–シェアハウスやシェアワーキングスペースとかって、鍵盤とか機材とか持って行って作曲するんですか?

いえ、今だと鍵盤とか持って行ったりしないで普通にマウス操作でMIDIを打ち込んだりしてます(笑)

–ハヤシユウさんの曲聴くとそんな風に思えない位壮大な曲もあるので逆にびっくりですね(笑) ちなみに今までで一番好きだったシェアハウスとかってありますか?

そうですね、十日町にあるギルドハウスはすごく居心地良かったですね。 海外からの移住者も多いし、面白い人たちがたくさんいるので、仮にもしこの先長く拠点を置くなら十日町がいいです。

–拠点を移しながら音楽活動しているわけですが、音楽を始める経緯とか聞いてもいいですか?

中学三年まで野球部だったんですけど、夏に部活が終わってみんな受験モードになるじゃないですか? で、当時僕自分のこと天才だと思ってて(笑)、受験勉強全然しなかったんです、どうせ何もしなくても希望校合格するだろうなって(笑)

–そういうの嫌いじゃないです(笑)

で、そんな頃にたまたま家に49鍵のキーボードがあって、なんとなく弾き出したのがきっかけです。 当時はコブクロが好きで、とりあえずコピーから始めたんですけど色々分かってくるうちに49鍵じゃ全然足りないことに気が付いて、親にお小遣いとか返上でいいからってお願いして88鍵を買ってもらいました。 で、そっからクラシックとかも弾くようになって。 ブログ始めたのもその頃でしたね。

–じゃあ音楽への入り口は結構ゆるーく始まったんですね。 その頃は音楽で食ってこうみたいなことは考えていたのですか?

いえ。当時は実はプログラマーになるのが夢で、音楽での活動は全く考えていませんでした。 なのでプログラム学ぶために高専に進んだんです。

–作曲とかはいつから始めたのですか? あと、きっかけとかって何だったんですか?

中学三年生の冬に音楽の先生がゲームの音楽をピアノで弾いてくれたんですよ。 それが結構衝撃的で、目覚めといえばそこかもしれないですね。 高専では吹奏楽部に入ったんですが、それとは別にMIDIで打ち込みとかも始めて、最初はゲーム音楽をコピーとかしてたんですけど、そのうち月に一曲くらいは自分で作曲するようになって。

–高専にいた時に音楽の火に着火したわけですね。

そうですね。 音楽的な基礎とかも全部独学で学んだりもしてて、三年生になる頃には完全にプログラミングと音楽の熱量が逆転してて。 僕の通ってた高専は通常5年制なんですけど、音楽が学びたくて3年で修了退学して県内の音楽専門学校の作曲家のコースに進みました。

–音楽の専門学校では何が一番勉強になったと思いますか?

一番はDAWの使い方とか操作ですかね、、、。 理論とかも学びましたが、独学でも結構学んでいたので。

–さすが天才(笑) そのころには音楽で飯食っていこう的なことは考えてましたか?

卒業のころには完全に思ってました。 で、ゲーム音楽がやりたくて何社も就職希望出したんですけどどれもダメで。 どうしようかと思ってたら通ってたちょうど専門学校のつてで音楽の非常勤講師をやってみないかと誘われて、3年ほど音楽理論とかを教えてました。

–すごいですね。 それも立派な音楽での仕事ですね。

でも今考えてもその時の経験がすごく良かったなと思ってます。 何の業種でもそうだと思うんですけど、やっぱり誰かに教えるのが一番自分のためになるというか、自分に足りないものを教えるときにはどうしても自分で調べて教えられるようにならなきゃいけないので、自ずと色んな知識も向上したんだと思います。

–それは貴重な時間でしたね。 そういう経緯があっての、今のハヤシユウさんの音楽なんですね。 たまにライブとかもしてるようですが、アーティスト的な活動もしているのですか?

アーティストというか、クリエイターとして以外のそういうライブとかは全然趣味レベルなので、そこでお金を産もうとかは今は考えてないですね、ライブとかも無料で出たりするし。

–今は音楽だけで生計を立ててる感じですか? また収入源てどういうところですか?

そうですね、一応は音楽だけのスタイルです。 なんとか貯金の増減ラインを維持しつつって感じです。微増しつつはありますが。 直接依頼とかもあるし、ロイヤリティフリーのBGMサービスとかも使ったりしてます。

–ちゃんと結果に出せてるからすごいと思います。

お金×音楽×人生のことを聞いてみた。

(都内での対談や打ち合わせの強い味方となりつつあるルノアール)

–今って大体一か月に何曲くらい作ってますか?

うーん、今はバイトとかもしてないので月に20~30曲位ですね。 たまに他でバイトしたり仕事してる時は5曲とかしか作れない時もありました。

–依頼だけの制作とかなんですか?

いえ、依頼曲もありますし、今はオーディオストックDOVA-SYNDROME用の曲を量産しています。

–DTM歴はどのくらいですか?

DAWを買ったのは6年位前ですね。 MIDIは高専の時に独学で始めてたので8年くらいです。

–得意なジャンルとかってありますか? あと生楽器とかって使いますか?

僕ファンクっぽいのが好きなんです。あとは可愛い感じのBGMとかも好きですね。 生楽器は以前は実験的に導入もしてましたが、今はほとんどMIDIですね。 でもたまに生楽器の音が欲しいときは外注にお願いしたりもします。

–ストック曲も結構気合入ってますね。

でも、今まで沢山ストック曲作ってきましたけど、やっぱりクオリティだけが大事ってこともないなということを最近実感してますね。 それよりも数出す方が大事だと思います。

–質よりも数っていうのは色んな作曲家が口を揃えて言ってますもんね。 ちなみにオーディオストックだと月にどのくらい稼げてますか?

うーん、月によりますけど最近の平均だと月額一万円前後です。 でも微増しつつあるのでこのままどんどん作りたいと思います。

–お金の話が出たので聞いちゃいますけど、フリーの音楽家になって年収とかってどのくらいですか?

音楽だけでいうと一昨年が約56万円、去年が90万円、今年はこのままいくと70~80万円くらいですね。

–詳しくありがとうございます(笑) でも、少しづつ増えてる感じありますね! 依頼制作ってどういう経緯で貰いますか?

ネット経由が75%、リアルで貰うのが25%位ですね。 僕結構いろんなイベントとかでバイトとかちょっとお手伝いしたりするんですけど、そこで知り合った人から仕事貰ったりとかすることもちょくちょくあります。なのでイベントでのスタッフはオススメです(笑)

–それまたすごいですね(笑) ちなみにこれからどうなっていきたいですか?

うーん。特に主だった目標は無いんですよね、、、。 強いて言うなら十日町に長く住んでみたいとかそういうことはちょっと思うんですけど、その時に幸せであられる選択をして生きていきたいという気持ちが強いです。なので、例えば音楽の比率が減っても全然いいというか、、。 大事なことは幸せでいるか?ということなので。

–その辺が僕がハヤシユウさんにシンパシー感じてるところでもあります。 なんていうか、最終的に幸せであれば何していてもいいというか。

本当にその通りだと思います。 僕は将来的にはベーシックインカムが欲しいんです。 たとえばそれが税制が整って実行されるでもいいし、自分の力で得てもいいと思うし。 ただ、現実的にすぐには税制は整わないので、なんとか自分でベーシックインカムが欲しいです。で、なるべく幸せでいられる時間を増やしたいというか、、、。

–人生の真理ですね。 そういう考え、僕もとても好きだし僕も目指すべきところでもあります。 ところで、好きなプラグインとか音源とかってありますか?

突然マニアックな質問きましたね(笑) うーん、なんだろう。 好きとか関係ないんですけど、毎回必ずと言っていいほど立ち上げるのはTOONTRACKのEZ KEYSEZ DRUMMERですね。よく使います。

日常のことを聞いてみた

(バスタからの眺めも慣れてきた)

–一日の睡眠時間は?

8時間以上です。

–趣味は?

恋愛系の記事をnoteに書くことです。

–尊敬する人は?

うーん、ぱっと思い浮かぶのは「坂爪圭吾」さんです。 ブログも面白くてよく読んでいます。 生き方が面白い人が好きです。

–座右の銘は?

なんかあったと思うんだけど忘れました(笑) 好きな言葉ならあります、「風」っていう言葉です。なので「明日は明日の風が吹く」とか好きですかね、、、。 風っぽく生きたい(笑)

(「風」についてのブログも書いていらっしゃいます(笑))

ハヤシユウ(@884yuu)です。あけましておめでとうございます。年末はバタバタしていてまとめ記事がかけませんでした。ということで、新年一発目は去年の総括ふりかえり。

–オフの日は何しますか?

最近はマリオオデッセイの実況観るのが好きです。

–ゲームやるんですか?

いえ、やらないんです(笑) でも実況は好き(笑)

–今の夢は何ですか?

音楽での安定収入、月7万円です。小さい夢です(笑)

最後に聞いてみた

(夜は歌舞伎町にて、作曲家スキャット後藤さん主催の音楽家オフ会へ)

–総括して言うと、将来的な夢や希望はありますか?

そうですね、さっきもちょっと言ったのですが、ベーシックインカムが欲しいです。それは自力でも他力でも何でもいいですが。 でも究極はお金が無くても生きていけるような生き方がしたいです。 だから極端な話、別に音楽だけに固執して生きていくというわけでもなくて、その時に自分が幸せになれる選択をいつもして生きていきたいです。

–そういうところ、やっぱり素敵ですね。 最後に質問です。これから音楽家や作曲家になりたいような人達に何かアドバイスをするとしたら、どういうことですか?

これもさっきと重複するんですが、音楽でもそうだし何でもいいのでイベントのスタッフとして関わるのはとてもお勧めです。 普通に生きているだけでは絶対出会えないような出会いも沢山あるし、仕事にも直結する可能性も十分ある。 人的な密なコミュニケーションはやっぱり何をするにも大事だと思います。

あとは、やっぱり「質よりも量」を意識して活動していった方がいいと思います。 もちろんクオリティも大事なことなんですけど、バンバン曲作ってバンバン発信すること。 それが何よりも成長していくし、結果的に成功する可能性が高くなると思います。

ゴリラの編集後記

会う前から彼に馳せていた一種の「同じ匂いのする人間」のような感情は、その穏やかな口調と人柄によって更にはっきりとした輪郭を残した。

笑いながらに自分のことを「天才」と口にすることは、きっと普通の人間ならば嫌味にさえも感じ得るのかもしれないが、朗らかに自分を語る彼には微塵の自惚れも感じず、だがしかし話を通してやっぱり彼は天才なのだと感じたのが率直な感想だ。

時折「飽きっぽいので」と自虐を見せるが、彼の今の生き方にそのファクターは必要不可欠である。

いつか有名な料理人が言っていた言葉を思い出す。

「【飽きる】という考え方こそ、新しい料理を生むきっかけになる」

ポジティブな飽き性は、新しい生き方や暮らしをもたらしてくれる唯一の原動力なのかもしれないなと思った。

彼の朴訥とした佇まいの中に、貪欲なまでの追究心と知性に溢れた創造力が犇めいているようだった。

そんな彼の根源には、

幸せでいられることが何よりも大事。

という大きなテーゼが存在する。

果たして彼と同じようなことを実直に口にできる人間はどれほどいようか。

彼にとっての音楽は、人生を豊かにする手段であり、だからこそ表現できる世界があって、自分の可能性にいつまでもチャレンジできるようなリズムで「人生」という名の譜面に自分だけの音を重ねていく。

人間の数だけ、人生がある。

そのベクトルもきっと様々だが、少なくとも彼のベクトルはいつだって最高値なのだろうと思う。

対談場所の喫茶店から出ると、二人の間に一陣の風が吹いた。

なぜだか、僕は懐かしい気持ちになった。

ハヤシユウ

ハヤシユウ | Yu Hayashi
作編曲家

1993年新潟県長岡市生まれ、粟島や十日町市での生活を経て、現在は新潟市と長岡市の二拠点生活。

作曲の得意分野は、わかりやすくて、ポップな音楽。

これまでの制作実績として、「カフェちゃんとブレークタイム」シリーズBGM、新潟のローカルアイドル「RYUTist」「横山実郁」、住宅メーカーCM、ドラマCD「スクミュ!!」、その他多数のスマートフォンアプリなどへの楽曲提供を行っています。

新潟で活躍する作編曲家・ハヤシユウのオフィシャルサイト

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