料理が教えてくれる音楽のこと
僕は二年前から伊那市の「雨ことばカフェ」というカフェで料理を作ったりしています。
趣味で家でも自炊していたりしたので、割とすんなりと仕事に入り込めたんだけど、本腰入れてしっかり料理を作るようになってからというもの、音楽を作るのと料理を作るのに似通ったところが沢山あるのだな、と感じるようになりました。
そんなお話。
料理=作曲
例えば、1つの料理を作るのに様々な食材を使ったりするのって、即ち色々な音色や楽器を使うのと同じだな、とか思うわけです。
経験や知識や技術を用いて、それらを1つの料理に作り上げる。そこも完全に作曲と同じです。
料理においての味付けや仕上げってのも、作曲でいうミックスやマスタリングと同じ。
食材=音色
調理=作曲
調味=ミックス
仕上げ=マスタリング
的な。
凄くないですか、これ。
とあるマスタリングエンジニアが、
「音楽を追求したいなら、料理をやるといいよ」
って言ってたんですけど、ほんとにその通りだな、と僕は常日頃思うようになりました。
隠し味や出汁の大切さ
料理してると、出汁や隠し味なんかの大切さに気付かされるんです。
「ここでひとつまみの塩を加えることで、甘味が増す」
とか、
「水じゃなくて出汁を使うことで、味がより深まる」
というよう感じ。
要は、前面には出てこないけど、その隠れた手間が料理を大きく左右したりするんですよね。
制作の時にも、
分かりづらいけどここに1音入れるだけで雰囲気全然変わる。
とか、
この周波数を突いてやるだけで全体的なバランスが取れる。
って場面も多々あるわけです。
塩分が高いと「ハイがきつい」、
甘味が強いと「輪郭が無い」、
1つの味が出すぎてると「曲全体のバランスが取れてない」、
そんなことを一人でぶつぶつ言いながら料理をしてますが、ほんとに楽しいですよ、毎日が勉強です。
美味しいもの(いい曲)を作る
大体の最終的な外観や味が想像できるので、最近は味見もあまりしないで作ったりするようになりました。
勿論、お店で出す料理は気をつけてますけど、そこら辺も曲作りと似てるとこだと思います。
作る前から、おおよそのイメージや調味、食材を考えるわけです。
慣れてくると、味が立体的に感じられたりするんで楽しいですよ。 曲も、のっぺりした曲よりも立体的な曲の方がいいですしね。
最終的に美味しくないとダメなんで、どんなに高い食材を使おうが、どんなに高い器具を使おうが、トータルバランスが大事なんです。
確かなバランスさえ取れていれば、安い食材や器具を使おうが美味しいものは作れる。 そこが前提なんですよね。
いやあ、深いです(´・ω・`)
音楽も料理も、想いが一番大事だったりするしね。 とにかく、作曲する人には料理を、料理する人には作曲をおすすめしたい所存。
勿論、両方始めても、とても楽しめると思いますよ!
それでは(`・ω・´)