先日、「いつもこだわった音源を作ってるようだけど、クラウドファンディング(以下CF)などは使わないのか??」と言われることがありました。
世のムーブメント的にもCFでなにかアクションする人は増えてきていて、その認知度やシステムを理解してる人は多そうな印象です。
こと音楽活動に関しても、CFで音源制作をしたり、ライブやイベントの資金繰りを行うアーティストやバンドも増えてるんですけど、僕は音楽活動に於いては基本的にCFはやらないんです。
まあ理由は色々とあるような気もするんだけど、簡単に言うと「なんか違う」というような漠然とした答えしか出てきませんが(笑)
リスクを背負うことで分かる価値がある
もともと体育会系のバンド育ちなので、お金をなんとかして自分達でかき集めて制作費を捻出し、それを売るために何をしたらいいかを考えたり、ライブの本数を増やして良いライブして手売りする、というのがデフォルト思考なので、ファンディングのようなことは考えたことも無かったんですよね。
時代的にそういうのがナンセンスと言われやすくなってる気もするけど、そういうリスクや手間を負うことで生まれる価値観とか見える景色とかって個人的に絶対あると思ってるし、リスクヘッジすることが全て成功に繋がってるわけでも無いと思っていて。
CFはマーケティングだったりもエンゲージメント特化を内包した画期的なシステムだとは思うんだけど、ことバンド活動などに於いては飛び級というか、「なんか違う」と思ってしまう。
「苦労は買ってでもしろ」とは思わないけど、都度売れない理由を考えたりとか、逆に売る方法をトライ&エラーで見出していくことに意義があると思っているので、音楽活動に於いての資金繰りなどは自分で完結させて行きたいという想いが強いです。
クラウドファンディングの素晴らしさも知るべきとは思う
フォロワーさんで佐賀に住む音楽家の山出さん(@lurci_icrul)や、巷でうわさの宅録お母さん(@TKRK_OKA3)は、すごく上手なファンディングを音楽活動に融合させていると思う。
山出さんにいたっては僕も支援者の一人として応援させていただいた。
CFを音楽に用いることに否定的なわけではなくて、活動の指向性はそれぞれで異なるし、使い方や使いどころなんかは個人で決めればいいと思っている。
ここでまた、「なんか違う」っていう漠然とした感覚が出てくるわけだが、要するに自分自身の活動にそれが合ってるか合ってないかのジャッジをしてるだけで、むしろ既出のお二人の行動は世のバンドマンやSSWも一度知ってもらってもいいと思うほど素晴らしい。個人でできるブランディングやマーケティングをすごくバランスよく体現されている。
https://note.mu/lurci_icrul/n/n25622c2f9a44
https://note.mu/tkrk_oka3/n/n35a312aca3cb
大事なのは、どちらのメリットもデメリットも理解したうえで、自分の活動やこだわりや思想に近い選択をしていくことだ。
色々加味した上で、僕が自分の音楽活動でCFを使うのは「なんか違う」というか、自分に見合ったやり方じゃないな、と思うだけなのである。
CF推奨派も、その逆の派閥の人も、お互いを認め合わない傾向が割と多い体感ではあるが、それぞれの良さだったり面白さってのはあるので、その辺は常に中立でありたいな、とは思っている。