若いころはガツガツしてたけど、歳を重ねるにつれて大きな夢を語ったり本心を口に出すバンドマンやアーティストが減るのはなぜだろうと考えた。
んで辿り着くのは結局、諦めだったり恥ずかしいと思う気持ちだったり、いつまでも捨てられない夢と同居する捨てるべきプライドがそこに残留してるんだろうな、と。
趣味でやってるとかなら別にいいんだけど、少しでも売れたいとか有名になりたいと思ってるなら、他人からどう思われるかよりも自分の気持ちに正直になった方が絶対にいい。
僕も結局売れることなくひたすらもがいてるバンドマンなので気持ちは痛いほどわかる。
自分よりも年下のバンドが脚光を浴び、続々と出てくるバンドマンのほうが技量も人気もある。
単純に悔しいと思うし、ただそれを感じても自分が惨めに思えてくるのでなるべく見ないふりをして受け入れようとしない。
そういう気持ちを正当化するために生まれる言葉は、
「別に売れなくてもいい」
「マイペースで頑張りたい」
とても分かるよ、その気持ち。
いつか趣味と夢の狭間で苦しむことはなんとなくわかってるけど、今の立ち位置を認めてしまうと得体のしれないプライドが壊れてしまいそうだから、過去の残留物に想いを馳せる日々。
最初は「自分はこんなもんじゃない」と自分で自分のケツ蹴ってたけど、それもいつのまにか忘れて、諦められない気持ちと諦めたほうがいいという気持ちが混じり合って、なんだかよく分からないけど全然満たされない日々を重ねる。
そうだよな、すごく分かるよ。
でも、いつからか僕はそういう考え方を捨てようと思った。
売れたいなら売れたいと声高に叫んだほうがいい、別に他人に何言われてもいいじゃないか、売れたいものは売れたいのだから。
趣味でやるなら別に何も言うことはないけど、全部分かってるツラしてダラダラやってる方がクソダサいんじゃないかな?って考えた。
「良かったら聴いてください」
とかも辞めた。
なぜなら、その時自分の持てる最高のものをパッケージして、
「今の自分の最高傑作が出来たから、マジで時間作って一度聴いてくれ!!マジで自信あるから!!!」
って伝えた方が、聴いてもらえるから。
恥をかくことを恐れているといつまで経ってもその時の最高値はパッケージされない。
自分が最高だと思って発信しても、批判もされるかもしれない。
けちょんけちょんに打ちのめされるかもしれない。
ただ、良い物なんてその積み重ねでしか殆ど生まれてこない。
音楽でお金をもらうようになって痛感してるんだけど、営業先で
「良かったらご用命ください」
って言うよりも、
「最高のものを作る自信がありますので、是非お任せください!!」
って伝えた方が、やっぱり話も聞いてくれるし、こっちも責任感が生まれる。
結果、いつも最高値でいられるし、胸を張っていられる。
年齢なんて関係ない。
とにかく自分に正直であった方がいい。
何が売れるかなんてほんとに分からない時代だからこそ、要らないプライドは捨ててワクワクすることに没頭した方が幸せだ。
売れたいとか、有名になりたいとか、
言葉だけ見ると安っぽいけど、結局その人が何を考えてどういう気概で取り組んでるかのほうが大事で、その大体は他人には分からない。
ただ、そうやって自分の気持ちに正直に、高みを目指してやってれば、ふと見渡すと応援してくれる人が増えたり、一緒になって考えてくれる人は必ずいる。
恥をかきに行くことは、恥ずかしい事じゃないし、
むしろそういう気持ちを噛み殺してシニカル気取ってる方がよっぽど恥ずかしい。
結果はあんまり考えなくてもいい。
とにかく自分の気持ちに正直になれ。
明日死んでも後悔無いように、自分の心の深奥から聞こえてくる叫びに耳を傾けてほしい。
世界は変わる。
Hi-STANDARD – The Sound Of Secret Mind
学び働きそして誰かを愛する
年を取り疲れていく
お前はこんなハズじゃなかったと思うが
季節は過ぎ去っていく
一体何を待っているんだ?
お前にはあの音が聞こえないのか?
お前の心が助けを求めている・・・隠した心の音を聞け!!
心の中の小さな声を
お前が信じるべき大切なものは
本当に純粋なものなんだオレにはお前の心の音が聞こえる
隠した心の声が
それはお前が小さな子供の頃によく聞いた音だ
やってみたらどうだ?
言ってみたらどうだ?
お前の心が救いを求めているんだから・・・隠した心の音を聞け!!
心の中の小さな声を
お前が信じるべき大切なものは
すごく純粋なものなんだお前の心を響かせろ
お前のハートは鳴っている、生きている
まだハッキリと鳴っている!!隠した心の音を聞け!!
心の中の小さな声を
お前が信じるべき大切なものは
本当に純粋なものなんだ