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先日記事にしましたが、AKB48グループのイベント【豆腐プロレス】で僕の楽曲が使用されました。
今になって考えても、国民的アイドルの案件に携われたことだけでも結構衝撃的な事象でしたが、今回の一件で学んだこともとても大きいものでした。
ご承知の方もいるかと思いますが、今回のお話をくださったのが、スキャット後藤(@scatgoto)さんという、作曲業界で長年活躍されていらっしゃる方です。
元々は、楽曲を「貸す」という条件でしたが、僕自身プロレスの入場曲を作ったことも無いため、1から制作し、それを貸す、という体でした。
(スキャット後藤さんが放送しているyoutubeチャンネル内の放送【スキャットさんのニャニャニャ】にて詳しくお話しされています。)
そういう点を踏まえ、今回の依頼制作で再認識した気づきと大切なことを5つにまとめてみようと思います。
ちなみに、今回の件での気づきを、後藤さん自身もプロ目線でブログに記されていますので、是非ご一読ください。
https://scatgoto.exblog.jp/27088157/
なので僕は依頼された側の目線、ということです。
スピード感が大事
今回の話をいただいたのは、二月の頭頃でした。
イベントは23日で、制作期間も長いわけではありません。
何の前触れも無くいただいた話だったので、その時はさすがにびっくりしましたが、「このチャンスを逃したくないな」と思い、優先的に制作に集中しました。
その結果、最初の入稿はたしか話をもらって1日か2日で終えました。
リテイクはかかりましたが次の返しで採用することが決まったので、最初の一曲はかなり素早く対応出来ました。
いつか、こおろぎさんか誰かが言ってたんだけど、「大きい仕事ほど、納期が短い」という言葉がずっと脳裏にあったので、作曲中はそのことは常に頭にありました。
後から後藤さんにそのことを伝えたら「まあ、案件にもよりますけどね」ということでしたが、個人的には制作のスピード感はやっぱり大事だと思います。
ニーズに対する供給が早ければ早いほど、あとあと余裕が生まれると思うし。
イメージの具体化
スキルや表現性の話です。
例えば、依頼って楽曲のリファレンスが常にもらえるわけじゃありません。
「優しい感じ」とか「ここはこう盛り上がる」とか「ふわふわしたイメージで」とか、非常に抽象的なイメージを基に制作をする場合も多いです。
今回も、楽曲に対してのイメージを後藤さんから聞きながら制作をしている中で、とある楽曲に際し「ギラギラしたしゃちほこのイメージの曲!」というテーゼをいただきました。
で、僕もギラギラしたしゃちほこのイメージで色々頑張ってみましたが、結局その曲に関してはイメージを楽曲にすることは出来ませんでした、、、。
このことから、
いかに抽象的なイメージや表現を具体化させられるか?
曲や音として表現できるか?
という部分が、作曲家としては非常に大事だな、と改めて考えました。
やり取りはレスポンシブに
今回の件で、後藤さんとは非常に多くのやり取りをさせていただきました。
もちろんリテイクもそうだし、不明な部分をすぐ聞いたり、進捗の話をしたり、直接電話で話したりと、後藤さんも忙しい中とても丁寧に対応くださいました。
個人的には「レスポンスが良い事=信頼」だとも考えていて、今回のことに限らず、自分の状況や進捗を定期的にやり取りすることでクライアント側も安心すると思っています。
リテイクに関しては、前項の「スピード感」も関わってくる話で、より早い対応が出来たほうが必然的に安心を生む。
そのときの状況や事の難易度にも関係するとは思いますが、なるべくレスポンスを良くする事でスムーズな制作を強固にするイメージです。
相手の欲しいものは何なのかを理解する
第二項の「イメージ」にも付随する話だとは思いますが、やはりクライアント側のニーズをどれだけ理解して作品でそれを満たすか?というのは非常に大事なことだと思っています。
今回の件で言えば、僕は最初「プロレスの入場曲」ということに重きを置きました。
でももともとプロレスの入場曲を意識して曲を作ったことがないので、今回の話をいただいてから暫くはひたすらプロレスの入場曲や格闘技関係の動画を観まくっていました。
あと、もともと担当するアイドルのことは聞いていたので、そのアイドルの子のことをひたすら調べたり追っかけたりしていました(そのおかげでファンになりましたw)。
案件の小さい大きいに関係なく、僕はいつも全力で対応することを心がけるようにしていて、その結果が今回実った気がしました。
相手のニーズを理解すること
それを供給し満たすこと
これが依頼案件の一番はっきりとした真理だと考えます。
汎用力・対応力は高ければ高いほど有利
プロレスの入場曲に関してもそうですが、実は「しゃちほこのイメージ」の曲は二回ほどボツだったんです。
そして結局その曲に関しては採用されなかった。
仮にもしその曲だけの発注だったら、僕の曲は使用されることは無かったかもしれません。
理由は結構はっきりしていて、僕が不得手としているジャンル寄りの楽曲だったから。
もちろんイメージの具現化の為に色々と模索しながら頑張りましたが、今自分で聴いてもやっぱり付け焼刃感がすごいです。
そのことについても、後藤さんと色々お話をさせていただきましたが、
「依頼は必ずしも自分の得意なジャンルのものが来ることは無い。というか、そういうのは殆ど無い」
ということを伺いました。
確かに、何かに特化したアーティスト性の高いクリエイターなら自然と依頼もそっちに傾倒しそうですが、作曲家の観点からしたら必ずしも得意な依頼が来ることのほうが少なそうです。
僕はたまたま今まで割と好きなジャンルの仕事をしてきた気もするので、ただ運が良かっただけなのかもしれないし、今回も結構激しいリフのギターロック曲も元々得意という感覚は無かったんです。
職業を「作曲家」とするなら、戦えるカードは多いほうが絶対有利です。
何かで突き抜けるのも大事ですが、それだけにとらわれずオールラウンドに戦えることも非常に重要です。
最近は、何かを特化することばかり考えていた僕ですが、今回の件で汎用力と対応力の強化について、非常に考えさせられました。
まとめ
個人として、今回感じたことをまとめてみましたが、それを踏まえて後藤さんの記事も読んでみてください。
https://scatgoto.exblog.jp/27088157/
あと、後藤さんのtwitterやyoutubeチャンネル、めっちゃオススメです。
https://twitter.com/scatgoto?lang=ja
https://twitter.com/cutecool_kikaku?lang=ja
https://www.youtube.com/channel/UCdWzBra3QR_yDwJ0evgDumg